ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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返信が来たらしいです

バイトの休憩中、ヒロセとマルオがスマホの
ゲームをしている。

「マルオ、なんか面白いアプリあらへんの?」

ヒロセはイスを並べて寝転がっている。

「う~ん、無いのぉ~・・・」

マルオも退屈そうだ。

「あ~、もうスマホのゲームも
 飽きてしもたなぁ・・・」

確かに、なーんか、最近つまんない。
決して楽しくないわけじゃないんだけど。

すると、タクマが休憩室に走ってくる。

「キタ―――!返信キタ―――!!」

「え?サヨちゃんから?」

「うん!」

「え?なんてなんて?」

デートに誘ったのに、
ずっと既読スルーされていた
サヨちゃんからのLINEがやっと来たらしい。
俺たちは、タクマのスマホをかぶりつくようにして見る。

『今度また、“すずたん”さんちで、
 お会いできたら良いですね』

「・・・え?・・・これだけ?」

「うん」

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やはり・・・サヨちゃん、強敵だ・・・

「“すずたん”ちって、
 もはやデートちゃうやん・・・」

ヒロセは苦笑しながら言う。

「俺は、“すずたん”ちでも何でも
 サヨちゃんと会えればいい!!」

タクマは語気を強める。

「でも“すずたん”ち、ずいぶん行ってへんなぁ」

確かに、カラオケ大会以降、
どことなく、ちょっと
行きにくい雰囲気がある。
用事もないのに行っても、図々しい気がするし。

「なんかタイミングないっていうかね・・・」

俺がそう言うと、マルオが呟く。

「ゲンにも会いたいのぉ・・・」


・・・そうか、その手があったか。

「じゃぁさ、みんなで、
 ゲンに会いに行くってのは?!」

俺の提案にみんなも賛同する。

「ええやん、それ」

「ヤッター!ゲンに会えるぅぅ~~~」

すると、タクマは、
すぐさまLINEを打っている。

「よし!!じゃぁ、
 サヨちゃんにLINE送ってみるわ!」


「でも、アイツ、また
 既読スルーされんのとちゃうの?」

ヒロセはニヤニヤしている。


「キタ―――!返信キタ―――!!」

「え?!返信はやっ!!!」

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サヨちゃんも、
“すずたん”ちに行きたかったんだな。