ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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スーツが届いた!

ついに昨日、
俺が、ひそかに(?)
“すずたんのサイズを測って、
注文した純白のスーツが届いた!

昨日の夜は、“すずたん”ちで、
白スーツのお披露目会。
“すずたん”をビックリさせて喜ばせたい!

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そのため、事前に、いつものガストに全員集合して
プランを立てる。

「ぺらいちさん、今日は誰が行くって
 “すずたん”に言っとるんですか?」

とマルオ。

「いや、特に・・・」

「じゃぁ!!いつの間にか、
 みんながおるって言うのが

 ええんじゃないんかのぉ」

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「うん!ええねそれ!!!
 でも、どうやって?」

「まずは、ぺらいちさんとワシが先に行って・・・」

「ふむふむ・・・」

数十分、話し合った結果、プランは固まった。

「よし!!その作戦で行こう!!!」


そうして、俺とマルオがまず
“すずたん”ちに向かい、
サヨちゃんと、タクマとヒロセは
近くのコンビニで待機する。

「こんばんは~」

「おっ、今日は2人?」

「そうなんです~他は来れなくて・・・」

「そっかぁ~」

すると、マルオは、頃合いを見て、
ゲンのところへ行く。

「おっ、ゲン―!散歩行きたいんか?」

計画では、マルオがゲンの散歩を口実に
“すずたん”を連れ出す予定だが・・・

「あ、じゃぁマルオ君、
 散歩連れて行ってくれる?」

え・・・

「いや~ワシちょっと
 散歩コースとか分からんけぇ・・・

 “すずたん”も、一緒に来てくれんかのぉ・・・」

「いや~そんなのテキトーでいいんだよ~」

「え・・・」

マルオは、助けを求めるような目で俺を見てくる。

「あれ?マルオ“すずたん”に進路の事で
 相談したいことがあるって言いよったよねぇ?」

「あ、そうそう!!!」

マルオも俺の咄嗟のアドリブに合わせる。

「え?相談?私で役に立つかなぁ?」

「いやいや、もう“すずたん”じゃないと
 相談できん事なんよ。お願いできんかねぇ?」

「う~ん。分かった。じゃぁちょっと
 散歩行ってくるから、オノ君留守番しててね」

「はい!!!じゃぁ行ってらっしゃい」

よしよし。
なんとかこれで、“すずたん”を
連れ出すことに成功。
マルオにはなるべく、長く散歩してもらうよう
言ってあるけど、どうなるか分からないから
急がないと。

『OK、入ってきて』

俺は、外で待っている3人に連絡を入れる。
入ってきた3人と入れ替わりで
自分の家からプレゼントの白のスーツを
取ってくる。

「じゃぁ・・・これを机に置いて・・・」

計画通り、俺は白スーツをリビングの机に置く。

「よし、じゃぁブレーカー落とすよ」

そして、俺たちは
それぞれの場所に身を隠す。
俺は階段。
タクマは、台所の机の下。
ヒロセはトイレ。
サヨちゃんは、お風呂場。
よし、準備はOKだ。
あとは、マルオと“すずたん”が帰ってくるのを待つのみ。
暗闇と静寂の中、緊張が走る・・・。

 

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ガチャ。
二人が帰ってきた!

「あれ?暗いよ?」

戸惑う“すずたん”をマルオがリビングに誘導する。

「“すずたん”こっちじゃ」

「え?え?・・・見えない見えない」

そう、ゆっくりゆっくり・・・
2人がリビングに入ったところで、
俺は、ブレーカーを上げる。


「わぁっ!なにコレ!!白の・・スーツ?!!」

「そう、ワシらからの~~~」

そのマルオの掛け声を合図に、
俺たちは家の方々から登場する。

『サプラ~イズ!!!!』

「えっっ!!!!」

“すずたん”は、驚きの声をあげ、固まっている。

「きみたち・・・」

“すずたん”は、それから何も言わず、
代わる代わる俺たちの顔を見ていた・・・。