ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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アイツとの再会

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トイレットペーパーや歯磨き粉などの
日常品が切れたので、
近所のスーパーに久々に
買いものに行った。

ちょうど、お昼どきの
時間だったからか、
3~4台あるレジには、
お客さんがズラーと長蛇の列を
作っている。

レジの方を見ると、
横にはこんなポスターが。

『セルフレジ導入しました』

とある。

でも、セルフレジとはいえ、
全部が機械まかせなわけではなく、
ここのセルフレジは、
店員が、今まで通り、
商品のバーコードを
ピピッと読み取り、
会計をお客さんに、
レジの後ろにある機械で
やってもらう方式。

あれ?でもセルフレジになったってことは、
店員の仕事は減り、
会計の時間は短縮するはずじゃ。
っていうかそのために入れるんだよな。
まぁ、導入したばかりで店員さんも
機械の操作に手こずってるのかもしれない。

そう思って、隣のレジの方を見ると、
1人の東南アジア系の男が働いている。

「あ・・・アクバルだ」

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先月、小さな女の子のために、
天井に飛んで行った風船を
取ってあげようと
共に協力をしたアクバル。
(詳しくは過去記事で)

 

www.peraichikun.com

 

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 そのアクバルが担当するレジにも
長い列ができていたが、
どうせならと、あえて、
その列に並ぶことに。

俺の事覚えてるかな・・・?

「アノデスネ~・・・
 エ~~コノボタンオシテネ」

アクバルを見ていると、
会計をする機械の前のお客さんに
お世辞にも上手いとは言えない日本語で
一生懸命に説明している。

なるほど、機械の操作に慣れてないのは、
店員じゃなくて、お客さんの方だったのか。
こりゃ、当分の間、長い行列が
できそうだ。

俺の順番が来ると、アクバルは元気に
挨拶をする。

「オマタセシマシタ~
 フクロツケル?」

アクバル、1か月前は、
ほとんど日本語喋れないっぽかったのに、
結構、喋れるようになってる・・・
でも、どうやら俺には
気づいてないようだ。

「コレ、シールデイイカ??」

「はい」

っていうか覚えてなさそうだ。
そりゃぁ、毎日たくさんの人と
接客してるんだろうしな、
異国の地で、働くのだけでも
そりゃぁ、大変だろうし、
人の顔なんて覚えてらんないよな。
でも、なんか俺だけ覚えてるのって
なんか悔しい・・・。

そう思って、俺は、レジを
通り過ぎた後も、わざとらしく、
アクバルと目を合わせようとする。

すると、アクバルも
オッという顔をして
こちらを向く。そして、ニコニコ顔で
近づいてくる。 
おっ、やっと思い出してくれたか。

「オ~~~ナニシテマシタカ」

「いや~別に何もしてないけど・・・」

「アレカラ、ホラ

アクバルは、嬉しそうに
短く切った爪を見せてくる。
そうか、あの女の子の風船を
割っちゃった時に俺が忠告したのを
覚えてくれてたんだ・・・
(詳しくは過去記事で)

「お、おう」

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すると、隣のレジ担当の
オバちゃんから怒号が飛ぶ。

「ちょっと!!!!アクバル!!!
 なにしてんの?!!
 持ち場に戻って!!!」

俺と話している間に、
いつの間にかアクバルのレジには
長蛇の列が・・・。
アクバルは、俺に耳打ちする。

「アノオバチャン、チョ~ウザイ」

こらっ!アクバル。
そういう日本語覚えちゃ、メっ!!