ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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うちも、サインを取り入れる

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「うちも野球で使うサイン
 取り入れた方がいいと思うんです。
 野球のサインって
 奥が深いんですよ・・・」

一人語りだすのは、
野球経験者のトミー。

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「サイン?」

「はい。お客さんに
 聞かれちゃいけないこと
 あるじゃないですか。
 トイレに行きたい時とか、
 ゴキブリが出た時とか」

確かに、飲食店では、
どんなに清潔に保っても、
やつらは現れる・・・
しかし、そんなときは、
お客さんに不快感を与えないよう、
大体、隠語で対応する。

「そんなんトイレだったら
 『2番行きます』だし、
 ゴキブリは『G』とか『太郎さん』
 っていうのがあるじゃん」

「いや、もうその暗号は、
 一般の人にも広く知れ渡ってるから
 意味ないんですよ!!」

暗号って・・・
まぁ確かに、ほとんど
バレてはいるけど。

「でも、野球のサインって、
 頭とか腕とか色んなとこ触るし、
 めっちゃ複雑そうじゃろ?
 あんなん覚えられんくない?」

「いや、あれ実は簡単なんですよ」

そう言ってトミーは、
野球のサインについて説明をしだす。

それによると、
野球のサインには、
実は『キーサイン』というものがあり、
『キーサイン』の次に触った部分が
本当のサインなのだという。

例えば、『キーサイン』を
帽子のツバ(頭)に設定して、
右ひじがバント、ベルトが盗塁とする。

右ひじ→頭→ベルトの順に触ったら、
盗塁。
ベルト→頭→右ひじの順で、
バントになるのだそうだ。

「なるほど・・・」

野球のサインって
そんなんなってるなんて
知らなかった・・・

「じゃぁ、頭に触るまでの動作は、
 頭以外のどこをどんだけ触ろうが、
 カモフラージュってことね。」

「そうです」

「え?じゃぁ、
 頭だけ見てればいいってことは、
 敵にもバレるじゃん」

「いや、キーの場所は毎回変えます。
 それに、『キャンセル』
 っていうサインも作ります。」

「キャンセル?」

「左胸をトントンするのが
 『キャンセル』だとしたら、
 右ひじ→頭→ベルト→左胸トントン→頭→右ひじ
 だと、バントになるんですよ」

「へ~~~面白いね」

「でしょ!!?じゃぁ、
 今日試しにちょっと
 やってみましょうよ」

「いいね!」

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そうして俺たちは、
サインを決めていく。

頭がキーサインで、
『キャンセル』は胸をトントン。
右ひじを『トイレ(小)』、
腰を『トイレ(大)』、
『ゴキブリ発見』を左ホホか・・・

トミーがサインを出している。

・・・右ひじ→腰→左ホホ・・・
はいはい。ここまではカモフラージュね。

・・・頭→左肩・・・
あ、頭触った。キーサインだ!でも、左肩?
そんなんあったっけ?

・・・胸をトントン・・・
あ、キャンセルした・・・

・・・左ホホ・・・

って、長っ!!!!
めんどくさい!!!!!!!

「おい!長いよ!!!
 もっとシンプルに!!」

「いや、それじゃぁ、
 バレますって!」

「・・・いや!誰に?!!」

「お客さんに!!」

「いや、そもそもキッチンの中は、
 お客さんからは見えないし!!」

「・・・・」

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こうしてトミーの案は却下された・・・
でも、忘年会のゲームとかには
使えるかも・・・