平成から令和へ
休憩中、トミー、マルオ、タクマが
小学生時代に流行った遊びを話している。
「モンハン(モンスターハンター)
やったな~~!!!」
「そうそう!!!
あとWiiのスマブラね!!!」
マジかよ・・・
俺もモンハンやったけど、大学時代だよ??
全く、こいつら平成生まれは・・・
「ぺらいちさんは、子供の頃、
どんな遊びをしてたんですか?」
「ん?俺は、
『さしぱち』ばっかしよったなあ・・・」
「は?なんすかそれ?」
三人はポカンとしている。
「え?『さしぱち』知らんのん??」
「いや・・・知りません」
三人とも首を横に振る。
「えーーー!!?
まず、『さし』をさ、机に置いて・・・」
「え?『さし』って、何?」
トミーとタクマは、ポカンとしている。
「え?『さし』は『さし』じゃろ」
すると、マルオが入ってくる。
「『ものさし』のことじゃろ?
ぺらいちさん、それ、広島弁ですよ」
「え?そうなん?・・・」
全国共通の遊びだと思ってたのに・・・。
違うのか??
『さしぱち』とは・・・
まず、自分のさしを机に置いて、
さしの端っこをペンを使って弾き、
相手のさしに当てる。
順番に弾いて、最後まで机の上に
残っていた方が勝ちという遊び。
「・・・それのどこが面白いんですか?」
トミーは冷めた顔で聞いている・・・。
「いやいや!!
めっちゃ面白いんじゃけ!
シンプルだけど、中々奥が深くて・・・」
そういえば、あの頃、
『さしぱち』のために、
すげー情熱を注いでたなぁ・・・
勝つために、
大きくて強そうな『さし』を
わざわざ探して買ってきたり、
弾く用のペンを色々変えてみたり、
さしの代わりに、分度器を試してみたり・・・
「アハハ~なんか昭和~~」
タクマは笑っている。
「なにぃ??昭和言うたら、
メンコとかコマ回しじゃろ!
昭和生まれったって、
俺は最後の方なんだから!」
「似たようなもんじゃないすか~
どっちも古い・・・」
ぐぬぬ・・・平成生まれめ・・・
「でも、お前の好きなサヨちゃんは、
そういう古いのが好きなんじゃろ~~?」
「それは・・・」
「歌舞伎なんて古いどころじゃないで」
「いや・・・歌舞伎くらい
古いのはいいんだって。
昭和は、なんか古臭いというか~
ダサいというか~」
言わせておけば・・・
ま、来月から令和になって、
こいつらも、もうすぐ、
うわ、平成~~って
バカにされるようになるんじゃけ・・・
あ・・・・でも、その時、
昭和は、どうなるんだ????
今でいう大正???
そう考えると、ヤバイな・・・