ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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大家さんの新しい呼び名

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昨日は、大家さんのカラオケ練習の前に
『大家さん応援部』メンバーで
大家さんの家に集まった。

「ぺらいちさんの大家さん、
 はじめまして。マルオ言います」

「君がマルオくんか。よろしくね。
 話はきいてるよ」

「オノくんと同じ広島出身なんだって?」

「はい、ワシは生まれも
 育ちも広島じゃ、・・・です」

「いいんだよ。別にムリして敬語使わなくても」

「はいっ、すんませんです!」

マルオは、初対面の大家さんに緊張しているようだ。

「ところで、前から気になってたんだけど、
 オノ君のあだ名?の『ぺらいち』ってのは、
 どう言う意味なの?」

すると、『ぺらいち』名付け親のヒロセが、
得意げに説明する。

「名前が『平一』で体もペラペラやから。
 ええやろ。俺がつけてん」

「なるほど~・・・」

大家さんは、俺の体をまじまじと眺める。

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「うまいね」

「せやろ?!センスの塊やろ!」

「うん、すごく合ってる」

「せや!!じゃぁ、大家さんにも
 アダ名つけたるわ!!」

「え?!・・・いや、いいよ」

「いやいやいや!!そもそもなぁ、俺、
 『大家さん』のことを『大家さん』って
 呼ぶのなんか違和感あってん」

確かに、言われてみれば。
今まで、なんの疑問も持たず、
『大家さん』って俺もずっと
呼ばせてもらってたけど。

「わたくしは、『スズキさん』と
 呼ばせて頂いております」

サヨちゃんは相変わらず真面目だ。

「じゃぁ、『スズキさん』でいいんじゃない?」

それにタクマも同調するが、
ヒロセは不満そうだ。

「え~、なんか、つまんない。
 もっと、こう・・・
 可愛くて、パンチのきいた・・・」

「いや・・・『スズキさん』でいいよ~」

大家さんは、底知れぬ不安を
感じているようだ・・・
しかし、こうなったらヒロセは、止まらない。

「だって、これから大家さんのことを
 応援するのに、『大家さん』じゃ
 俺らも団結できへんで!!」

「いやいやいや、今まで通り
 『大家さん』で
 十分だと思うけどな~・・・」

大家さんは必死で抵抗するが、
こうなったヒロセは誰にも止められない。

「『リンリン』は・・・
 ちょっと可愛いすぎかなぁ・・・?」

「リンリン?!!!」

「せや。スズだからリンリン」

「いや、それは、ちょっと・・・」

「え~~、ええと思うで『リンリン』」

すると、黙って聞いていた
マルオがスマホを見せる。

「あのぉ~『あだ名ツクッタ―』っていう
 サイトがあるの知っとります?」

「なんやそれ」

「名前入れると、あだ名の候補を
 出してくれよるんですよ」

大家さんは、『リンリン』が
よほど嫌だったのか、
助かったとばかりに食いついてくる。
 
「へ~、それは、面白そうだね!
 どんなのがあるの?」

「え~と・・・『すずず』とか」

「『すずず』???うーん、
 なんか発音しづらそうだね・・・」

マルオは、次々に読み上げていく。

「じゃぁ、これはどうじゃろ?
 ・・・『すずたん』」

・・・カワイイ。

それからも、みんなから
色々候補が出るが、結局決まらず・・・

「・・・やっぱ、
 『リンリン』がええんとちゃうか?
 なぁ、リンリン?」

「イヤ!!『リンリン』はイヤ!」

「なんでやねん~
 じゃぁ、『リンリン』か『すずたん』
 どっちがええねんな?」

「いや、それだったら、
 『すずたん』の方が断然いいけど」

「そう言うならしゃーない。
 『すずたん』に決定やな」

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「いや、そういう意味じゃ・・・
 どちらかというとってことで・・・」

「ヨロシク!『すずたん』!!!
 あ・・・呼んでみると、中々ええわ!」

こうして、『あだ名命名師ヒロセ』によって、
半ばムリヤリ大家さんの呼び名は
『すずたん』に決定した。

果たして、定着するかは分からないが・・・。