ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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アイツもコイツも来たい

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うぅ・・・気まずい。

昨日、タクマとひと悶着あった・・・
あのあと、すぐ声をかけたら
良かったんだけど、
俺も意地になってて、結局、
一日中、話しかけられずに終わってしまった。

「おーす、ぺらいっち~!」

「あぁ・・・ヒロセ・・・」

「・・・あんなぁ~昨日の事、
 あんま気にせんでええ思うで~」

「そうかなぁ・・・」

「それより、今日大家さんとこ行こか?!」

「え?そんな急に?
 でも大家さんにも予定あるじゃろう・・・」

「そうやって、また、
 俺だけハブにするつもりやろ!」

「いや、だからさぁ・・・」

「♪あぁ~だから今夜だけはぁ~
 もう、あれが忘れられんのんやわ~
 なんやったっけ?あの曲」

いや、思いっきり忘れてんじゃん・・・

「『心の旅』ね。確かに、
 あん時楽しかったよね」

「そう、それ!!!
 まさに、『心の旅』やな。あれは~」

すると、隣で聞いてきたマルオが入ってくる。

「・・・なんの話しよるんですか??」

「あー、あんなぁ、みんなで、
 ぺらいっちの大家さんの
 とこに集まりよんねや」

「ほえ~・・・じゃけ、最近
 みんな大家さん大家さんって
 言いよったんかぁ。
 ええなぁ~なんか、楽しそうじゃのぉ」

「おう、ほんなら、マルオも来るか?」

「ちょ、ちょっと!!!」

俺は、咄嗟にヒロセを制し、
部屋の隅に連れて行く。

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「え?ダメ?」

「ダメじゃないけど、一応、大家さんに
 確認取らんと。ご飯とかも
 オゴってもらっとるわけだし。
 勝手に人数増えていっても
 迷惑になるかもじゃろ」

「え?そうなん???」

「いや、万が一よ。
 もしそうなったら、
 もう来んでくれって
 言われるかもしれんよ?」

「マジ?!!それはイヤやなぁ・・・!」

「じゃろ?」

するとヒロセは、急に声を潜める。

「そうやな・・・確かに、
 考え足らんかったわ・・・」

「まぁ今度、聞いてみようや」

すると、背後にマルオの気配が。

「ねぇ・・・二人で
 何コソコソしよるんですか?
 ワシもいれて~やぁ~」

「あ~ゴメンゴメン。
 マルオ!!!やっぱダメや!!!」

「え~~~!!!
 そんなぁ~行きたいぃ~」

「あ、ダメダメ!!お前は来んでええ!!!」

「さっきは、来るか?って
 言っとったじゃないですか~!」

「いや、言うてへん!!!
 もう、あっち行け!しっし」

「え~~~・・・なんなん、もうぅ~~」

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ヒロセ・・・そんな、あからさまに
迷惑そうな顔せんでも・・・
俺はうなだれるマルオに声をかける。

「まぁ、ちょっと大家さんに
 聞いてみるけぇ。待っとってや」

「ホンマですか!お願いします!」

そんなマルオの後ろで、
ヒロセは野次を飛ばし続ける。

「いや、マジで。お前、来んな!マジで!」

「もうっ、ヒロセさん、なんなんですか~!」

ヒロセの豹変ぶりがすげぇ・・・

でも、こんなに俺の大家さんが
人気になるとは思わんかったな正直・・・。
まぁ・・・みんな地方出身者だし、
どっか寂しいんだろうな。