ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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食事制限

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ある時、お店に病院から
電話がかかってきた。
社員の健康診断の結果についてで、
その中でも寿司職人ハマーンの血糖値が
異常に高いという。
平常な人が80くらいのところ、
ハマーンは300あるという。
原因は明らかに、
毎日びっくりするほど、まかないを食べ、
毎晩のようにガールズバー
通っているからだ。
病院で、このままではヤバイと
言われたハマーンは、店長指導のもと、
食事制限をすることになった。
糖質はもちろん、炭水化物もダメで、
脂質、カロリーが高いものもダメ。
摂っていいのは、糖質の低い
こんにゃくや豆腐、野菜だけ。

「めんどくせぇなぁ」

そう言いながらも、店長が毎日、
ハマーンのまかないをみんなとは
完全に別にして
特製ハマーンメニューを作る。
物欲しそうに、みんなの賄いの
天ぷら蕎麦や豚キムチ丼を見つめる
ハマーンにも店長は容赦ない。

「これ、食べていい?」
「ダメに決まってるでしょ」
「なんで~?」
「死んでもいいなら食べていいよ」
「う~~」

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もちろん、大好きなお酒も飲めない。
毎日日課ガールズバー通いも、
店長から禁止された。

ハマーンガールズバー行ってないよね?」
「行ってないよ」
「ほんとにぃ?でも家では
 飲んでるんじゃないのぉ?」
「飲んでないっ!」

店長にしつこく問い質され、だんだんと怒りモードになってきたハマーン

「ならいいけど、飲んでたらもう
 まかない作んないからね」

そんな日々が続いたある日、
派手めの若い女の子二人がご来店。
カウンターでハマーンと何やら
楽しそうに会話している。

「昨日は来てくれてありがとね!」
「え?ああ・・・」

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店長の方をチラチラと見ながら、
居心地の悪そうなハマーン
店長に会話を聞かれていないことを確認し、
安堵した様子のハマーンだったが、
その日、店長の
ハマーン特製メニューは作られなかった・・・。