ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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ぺ~ら~い~ちぃ~~!

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50歳過ぎの派遣の寿司職人
ハマーンが大声で俺を呼んでいる。

「ぺらいち~!」

行ってみると、まかないのソバを
茹でてほしいという。

「いいですよ」

しかしそれからというもの、
毎日のように「ぺらいち~!」と
カウンターから大声で呼ばれ、
ソバを茹でる羽目に。

それだけならまだ良かったが、
ソバだけでなく、それくらい
自分でやれよ、というような雑用
まで頼まれるように。

その日も、「ぺらいちー!」
と呼ばれるので行ってみると、

「おれのスマホなんだけど~、
 電話かかってきたときに光る
 ように設定してくんな~い?」

と言われ、設定をする羽目に。

最初のうちは我慢していたが、
混んでいる時間や忙しい時間など、
関係なく大声で呼ばれ、
その度にどうでもいい雑談や、
頼み事をされるので、
だんだんウザったくなってきた。

そして今日も、ハマーンの声が。

「ぺらいち~!」

またかよ。うるせーなぁ。

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もう面倒くさくなって
聞こえていないふりをする。
すると、さらに大声で呼ばれた。

 「ぺ~ら~い~ち~~!!」

ずっとシカトを続けてるのに、
ハマーンの声がどんどん
大きくなり、店に響き渡る
くらいの大声で連呼される。

「ぺぇ~ら~い~ちぃ~~~!!」

本当はそれほど忙しくなかったが、
あまりにうるさいので、
忙しいフリをして大声で叫ぶ。

「もう~なんすか!
 今ちょっと手が離せないです!」

やっとハマーンの声が止んだ。
はぁ、マジうるせぇハマーン。

それからしばらくして見回してみると、
大学生がハマーンのところに集まっ
ている。

その中心を覗いてみると、
ハマーンが握った大量の寿司が・・・。

しかし、大学生たちが食べてしまって、
もうほとんど残ってない。

「ぺらいち~、さっき呼んだのに
 なんで来なかったんだぁ~?」

もう!ハマーン!
そういうことなら先に言ってよ!

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