ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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入ってきた新人は・・・

 「俺、今度、舞台あるから、
 稽古であんまバイト出られへんわ~」

ヒロセが店長に話している。

「俺おらんと大変やろうけど、わりぃ店長」

「あーそう。まぁ大丈夫」

「えっ?大丈夫?」

「うん。今日から新人来るから大丈夫」

「えっ・・・新人?」

「ヒロセ、帰ってきた時は、
 もうシフト入れないかもな~」

「え~~!!ちょ、ちょっと。それは困る!!
 ・・・クソ~、イジメて追い出すか・・・」

ヒロセはブツブツ言っている。

ウウィーン
店の自動ドアが開く音がする。

「あ、さっそく来たんじゃない?」

立ち上がった店長に付いていくと、
店の入り口に大男が。

で、でかい・・・

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190cmくらいあるだろうか。
ヒョロ長の俺より高いどころか、
横幅もデカい。
まるでプロレスラー・・・

「今日から働きます。アンドウです」

「あ、よろしく~・・・」

体がバカみたいにデカい上に、目つきも鋭く、
みんなは委縮してしまっている・・・。
そんな中、1人ヒロセが果敢に話しかけている。

「アンドゥ~君かぁ~デカいね~大学生?」

「はい。3年です」

「へ~じゃぁ二十歳?俺より下や~ん」

そう言いながら、ヒロセはアンドウ君の太い腕を
触りながら話しかける。

「いや、23です。2浪して、留年もしてるんで」

「え?浪人に留年?ダブりすぎやろ~~!
 うわっ、腕ふとっ!!」

ヒロセ・・・
そんなことしたら殺られるぞ・・・

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ウウィーン
またドアが開く。

「あ、いらっしゃいませ~!」

俺が入口に行くと、丸眼鏡をかけた
ショートカットの小さい女の子が立っている。

「あ、お1人様ですか?」

俺が聞くと、その女の子は
うつむきながら、喋り始める。

「あの・・・から・・・バイトに・・・」

「・・・ん?・・・はい?」

声が小さ過ぎて聞き取れない・・・。

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「今日から・・・バイト・・・なんですけど」

「え?バイト??あーー!新しく入った子?」

すると、店長がやってくる。

「あ、来た来た。タカタさんだよね?」

「・・・はい」

「タカタさん。美大で絵描いてるんだっけ?」

「・・・あ、短大・・・ですけど」

う~ん・・・眼鏡の下は、
けっこう可愛らしい顔してんだけどなぁ~・・・
それにしても、
また変わったのが入ってきたな・・・。