ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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ん~・・・
アンナの誕生日プレゼント
・・・何にしよう?
俺ってセンスないからな・・・
バイトのみんなには言ってないから
相談しづらいし・・・

「ぺらいちさん!!」

マルオがいつの間にか、隣にいる。
気づかなかった・・・

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「お、おうマルオ。どした?」

「丸はカープに残るんじゃろうか!!」

「ん?あぁ丸ね。マルオはどう思うん?」

マルオと俺が一緒になると、
日本シリーズが終わった今でも、
ほとんどカープの話題で持ちきりだ。

最近はもっぱら、カープの三連覇に
大貢献した丸佳浩選手の移籍問題。
FA(フリーエージェント)権を
獲得した丸が、
故郷の千葉ロッテ、もしくは、
昔からファンだったという巨人に
移籍するか、
そのままカープに残留するか・・・。

「いやー、ワシ、
 丸には残ってほしいのぉ」

「でも丸は千葉出身じゃし、
 巨人のファンじゃろぉ?」

「じゃけど!ワシ、
 丸は他球団に行っても、きっと
 うまぁいかん思うんですけどねぇ・・・」

「まるまるまるまる、うるさいなぁ~!」

隣で聞いていたカサハラは、
プロ野球には全く興味ないらしく、
迷惑そうだ。

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しかし、そんなこと
おかまいなしに俺たちは話し続ける。

「確かに、今までFAして成功した選手、
 あんまおらん気がするのぉ・・・」

「そうよ。巨人行っても、
 結局使い捨てにされるんよ」

「確かに・・・」

そこへ、野球経験者で
巨人ファンのトミーも参戦してくる。

「そんなことないですよ!!」

「いやいや、村田も使い捨てにしたじゃろ」

「それは・・・」

そう、巨人は、選手の若返りを図りたいと
去年、それまで散々貢献してきて、
まだまだ安定した成績を
残していた36歳の村田修一
クビにした。
その後、どの球団からも手が挙がらず、
行き場を失った村田は、
一年独立リーグ(栃木)でプレーし、
その後、まだまだ
やれる力を残しながら引退・・・。

そんなことがあったのに、今回のFAで
巨人は、36歳の
中島宏之オリックス)選手を獲得した。
監督が当時の高橋由伸から
原辰徳に代わったとはいえ、
ヒドイ・・・

「そんなこと言っても、
 世の中結局、金ですよ!
 巨人は5年で30億ですから!!!」

トミーは不敵な笑みを浮かべている。

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「そうなんよねぇ・・・

 ロッテなんか6年で24億プラス
 引退後の監督のポストまで
 用意しとるらしいし・・・」

マルオはため息をつく。

「いや!!でもカープも4年で17億も出すんよ!
 年4億以上じゃろ!」

俺は、丸に残ってほしい一心で応戦する。
考えてみれば、サラリーマンの
平均生涯年収が
2億くらいらしいから・・・
普通の人の生涯年収以上を
1年で稼いでしまうんだからスゴイ。

「そこまで行ったら、
 もう1億、2億の差より、

 男気じゃろぉ!!!」

「でも・・・実際持ってみると、
 違うんじゃないですか?」

「・・・・」

確かに、時給1000円ほどで働く
俺たちには、億なんて単位、
到底、現実味のない数字だ・・・

「もうやめようや・・・こんな話」

俺が言うと、マルオも同意する。

「そうじゃわ・・・なんか疲れたわ・・・」

すると、スマホを見ながら、
隣で静かにしていたカサハラが叫ぶ。

「80億!!?」

「え?」

カルロス・ゴーンの隠蔽額は
 50億じゃなくて80億だって・・・」

もうヤメロ!!!