ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

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ゾンビVS無視

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もう限界!!!
くそぉ・・・一人になりたい。
俺って寂しがりやだと思ってたけど、
こんなにも、ずっと家に誰かが
いるのがストレスだとは・・・

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フゥ・・・
最近では、一人になりたすぎて、
バイトが終わると、
ハマーンよりも一足先に
家に帰り、一息つく。
パソコンを開き、
ヘッドフォンを装着すると、
アマゾンプライムで
海外ドラマを一人楽しむ。
これがないとやってられない。

最近のマイブームは、
「ウォーキングデッド」だ。

「ウォーキングデッド」とは、
少し前に流行った海外ドラマの
人気シリーズで、ゾンビ映画によくある、
ある日突然、人間がゾンビ化して、
人間を襲いだす。
っていうものなんだけど、
その極限状態で
繰り広げられる人間ドラマが面白くて、
ついつい見てしまう。

この時間が唯一の癒しだ・・・
ゾンビが癒しなんて、
ちょっとおかしいけど。

ガチャ

「ただいまぁ~」

くそ・・・ハマーンが帰ってきた。
もうマジでイライラするから、
最近では、ハマーンを完全無視。

「オノぉ、何見てんだ?」

「・・・」

「それ、ゾンビ映画かぁ?」

「・・・」

「・・・風呂借りるよ~」

「・・・」

ハマーンもやっとあきらめて
風呂に入っていった。
くそ・・・うぜぇ。
早く出ていけよ!

数分後、風呂から出てきたハマーンが
俺の後ろでウロウロしてる。
なにしてんだよ・・・

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「うわぁ~、ゾンビだらけ・・・」

「・・・」

うるさいなぁ・・・集中してんの!

「おい、オノぉ、東京が
 こんなゾンビだらけに
 なったらどうするぅ?」

「・・・」

知らん。
ハァ…俺の前に移動してきたよ・・・
そして何やら首を
グラグラ揺らしながら、近づいてくる。
ゾンビのつもりかよ・・・
ふとハマーンの顔を見ると、
白目にしたいのだろうが、
うまくできないのか、
ただの流し目になっている。
ヒドイ顔だ・・・

「プっ!!」

くっ、不覚にも笑ってしまった・・・

「あ、笑った!」

「わ、笑ってないですよ!」

「このやろ~、冷たいじゃんかよ~!!」

ハマーンは、巨体を揺らして、俺にのしかかってくる。

「ちょっと、やめてくださいよ~~」

「いいだろ~~~!!おりゃぁ~~!」

「あ、あ、ちょ、ちょっとおおおぉぉお!!!」

「アハハ!!!」

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夜中に、オッサン二人の奇声が響き渡った・・・。