女の子と飲みたい
「ぺらいちさん、今日終わった後、
飲みに行かないスか」
大学生の中でも酒好きなトミーは、
やたらと飲みに行きたがる。
「だれが来るの?」
「今日シフト入ってる人っス。
ねぇ、たまには行きましょうよ~」
お酒があんまり好きじゃない俺は、
日頃飲み会には消極的だ。
しかし、まぁ女の子がいるなら
行ってもいいかな。
たまには女の子とゆっくり喋るのも
いいかもしれない。
今日はホールに大学生の女の子が3人。
「オッケー、じゃぁ行こうかな」
「マジっすか!
じゃぁ、駅前の居酒屋なんで、
先に店に行っててください。」
先に店に着いた俺は、7~8人用の
席に案内され、着席。
しばらく待っていると、トミーが到着。
「え?お前だけ?」
「いや~、なんか~みんな用事が
あるとか言って帰っちゃって~。
もうあいつらナイわ~」
「は?ナイのはお前だよ!
なんだよ~~」
すると、トミーがヒソヒソと
耳打ちしてくる。
「大丈夫です。一人は連れてきました」
そして、後ろから人影が現れた。
「え!?店長!」
「トミーがどうしてもって言うからさ」
なにが大丈夫なんだよ。
店長連れてきてどうすんだよ。
気まず過ぎるよ~、
なに話せばいいんだよ~。
そんな中、トミーは一人で
テンションが上がっている。
「よーし、今日は飲むぞ~!」
お前は酒が飲めれば
なんでもいいのか・・・!
そして気づいたら、店長と俺と
潰れたトミーだけ。
店長もお酒が回ってきて、
絡みがウザくなってきた。
「おい、オノ~。今の店の
状況についてどう思うよ~」
「いや、どうって言われても・・・。
俺、入ったばっかなんで・・・」
「なに言ってんだ、
おまえがしっかりしなきゃだろ~。
一番年上なんだから!」
店長は、延々と愚痴をこぼしている。
俺はなにが楽しくて店長と
サシ飲みしてるんだろう・・・。
女の子と喋れると思ったのにな・・・。
あ~帰りてぇ。