ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

    f:id:peraichikun:20190105020429j:plain f:id:peraichikun:20190105020439j:plain

なんの行列?

f:id:peraichikun:20180915023612j:plain

 

今日、ベッドに寝そべりながら、
ふと壁を見たら、黒くて長い行列が。

うわ~アリさんだ・・・。

アリたちは、何日か前にゴミ箱に捨てた
チョコの残りカスに群がっている。

でもどっから入ったんだ?

アリの長い行列を追っていくと、天井を
伝って、キッチンの流しに続いている。

うっわ。カラッカラじゃ・・・。

流しの排水溝は完全に渇いており、
どうやらこの中から這い上がってきたらしい。

流しを使わな過ぎると、
こんなんなっちゃうのか。

最近、ほとんど日中、
家にいなかったからな・・・。

バイトでまかないが出るから、
家で料理する必要もなくて、
水流さないんだよな。

 

すっかり固くなった蛇口をひねり、
渇いた排水溝に水を流し込む。

ジャーーーーーーー

突如、目の前の列が崩れ、帰り道を
失ったアリたちは、混乱している。

なんか、ちょっと
心苦しい気持ちになるなぁ。

 

ごめんね・・・。

でも、
もう俺んちに行列つくんないで・・・。 

f:id:peraichikun:20180915023736j:plain

 

 

鼻筋シュッ

 

休憩中、向かいに座っている
女子大生トモコがいつになく見つめてくる。

「なんだよ。ジロジロ見んなよ」
俺は照れを隠すために、ぶっきらぼうに言う。

「ぺらいちさんって」
「なに?」
「鼻筋すごいシュッとしてますよね。」

f:id:peraichikun:20180915021033j:plain

「・・そうか?」
「すごい羨ましいです」
「そうでもねぇよ」

 

少し照れた俺を、トモコは真面目な
顔をして見つめてくる。

 

「顔のパーツパーツは、整ってますよね。
 鼻はスッとしてるし、
 目もまぁまぁ大きいし・・・」

f:id:peraichikun:20180915021113j:plain

 

「そうかぁ?」

まぁ、実際自分でも、鼻筋は通ってる
ほうだと思うけど…。

 

俺の顔を見つめていたトモコは、
引き続き引いたり近づいたりしながら
色々な角度から眺める。

俺は照れくささから何も言えず、
2人の間に微妙な沈黙が流れる。

 

 

突然その沈黙を破るように
トモコが口を開いた。

「でも・・・」
「?」
「ん~、パーツは良いんですけどねぇ~。
 うん。
 パーツはいいんですよ、パーツは」

首を傾げ、苦笑いしているトモコ。

 

「・・・・え?」


「なんか、全体で見ると・・・。
 う~ん、ちょっと
 ザンネンっていうかぁ~」

f:id:peraichikun:20180915021331j:plain


いきなり地に落とされた俺は、
苦笑いするしかなかった。

 

 

 

見栄っぱりの焦り

 

バイトの休憩中、コンビニに
タバコを買いに行こうとすると、
「あ、俺も行きます!」
と、大学生トミーが付いてきた。

話しながら歩いていると、コンビニにもう着く
という時になって、トミーが慌て始める。

「あ、やべっ。財布忘れたっ!もーー!」
「え?マジで?」
「・・・ぺらいちさん、
 500円貸してくれませんか?」
「あぁ、ええけど」
「すみません!店に戻ったら
 すぐ返しますんで!」
「ええよ!こんくらい」
 
ホントは、そんな余裕はないのに、
歳が一回りも違う大学生相手なので、
見栄を張ってそう言ってしまった。

f:id:peraichikun:20180823232148j:plain


実は、貧乏な俺の今の所持金は2000円。
これであと1週間過ごさなければならず、
自分のタバコも買えず節約しているくらいだ。

「いや!帰ったらすぐ取りに行きますんで」
「ええって!タバコくらい奢っちゃるよ」
「いや!悪いんで、ほんと」

よかった。これで、俺の面子も守られ、
なおかつお金も返ってくる。
奢ると言いながらも、お金が返ってくることを
ひそかに熱望している俺がいる。


その後店に戻ると、団体のお客さんが一気に
来店したらしく、店内がごった返している。

店長が来て、休憩中のバイトに呼びかけた。
「ごめん!店がまわんないから、ちょっと
 みんな休憩から戻ってくれる?」

仕方なく、俺とトミーも仕事に戻る。
団体客のオーダーをさばきながらも
トミーに貸した500円が頭から離れない。

 

f:id:peraichikun:20180914015230j:plain

もしかしてこのまま返ってこないんじゃ・・・。

なんとかオーダーをさばき、
店もやっと落ち着いた。
店に戻ったらすぐにお金を取りに行く
と言ったトミーも、すっかり忘れている
ようで、他の大学生と談笑している。

どうしよう・・・。
「あのさぁトミー、
 さっきの500円なんだけど・・・」
と何気なく言ってみるか。

 

・・・あ~、やっぱ、ムリ!!!
奢るって一回言っときながら、
カッコ悪すぎる。
ちくしょう。
しょうもない見栄なんか
張るんじゃなかった・・・。

f:id:peraichikun:20180914015645j:plain

結局、店は閉店し、帰宅時間になった。
トミーの姿は見当たらない。

もうあきらめよう。
たかが500円だ・・・。

・・・されど500円。


「ぺらいちさん、これ」
振り向くとトミーが500円玉を差し出している。

「すみません。遅くなって。
 ありがとうございました」
「え?」

返ってきた500円に嬉しくなった俺は、
つい喜びを口にしてしまいそうなのを
堪えながら、必死に演技する。

「ん? あ~、すっかり忘れてたよ。
 いいのに~。
 ・・・いいの?じゃあ」

f:id:peraichikun:20180914015615j:plain


俺は受け取った500円玉を財布にしまった。

 

 

「Pardon?」

 

バイト先は、東京ドームが近いからか、
外国人観光客がよく来る。

ある時、また欧米人夫婦がご来店。
席についた夫婦に誰が対応するのだろうと
見ていたら、一人の大学生が俺のところへ
小走りで近づいてきた。

「ぺらいちさん、英語喋れます?」
「え? 俺? まぁちょっとなら・・・」
「じゃぁ、お願いします!」

f:id:peraichikun:20180911204658j:plain

 

断りきれず、仕方なく外国人夫婦の席に
行くと、夫婦共にやたらと早口で、
言っていることが全く分からない。

『Pardon?(もう一度言ってください)』
を連発し、なんとか身振り手振りで対応。

それでも通じない時は、
「ワッハッハ! イェース、イエスエス
と、とにかく大笑いしてやり過ごす。

f:id:peraichikun:20180911205332j:plain

 

フゥ・・・。つかれた・・・。

「すごい盛り上がってましたね! ぺらいちさん!」
「いや、そんな・・・」
「さすが国立大っすね!」
「えー? まぁ…普通っしょ」

f:id:peraichikun:20180911205451j:plain

それからというもの、大学生たちに、
“ぺらいちさんは相当英語が喋れる”
と勘違いされてしまった。
そして、外国人が来る度に、
大学生たちに呼ばれる。

「ぺらいちさん、英語喋れるんすよね?」
「う、う~ん」
「すみません、お願いします!」

 

f:id:peraichikun:20180906215930j:plain

褒められたからって、
調子に乗ったのがいけなかった。

ホントは全然、英語なんて
しゃべれないのに・・・。




 

新井サンのせいだ・・・

f:id:peraichikun:20180912021023j:plain

今日も負けたよ・・・。
負けちゃったよー!新井サン!
どうしてくれるんすか!

新井サンが今シーズン限りの
引退を表明した5日から、
奇しくもチームは6連敗。
4日まで7連勝だったのに!
偶然とは思えない。
絶対、これ新井サンショックだよー。
新井サンが引退するとか言うから!

やっぱり、
チームの精神的支柱だったんだな・・・。
みんなやっぱり寂しいんじゃなかろうか。
それで、最後に花道を!って肩に力が
入ってるんじゃないだろうか・・・。

そして、さらに心配なのが、FA。
新井をお兄ちゃんのように慕っている
今のカープの主力、丸や菊池がもうすぐ
国内FA権を取得する。
(丸は今シーズンオフ、
 菊池は来シーズンオフ)

ただでさえ、倍ほどの年俸を
提示してくる他球団がいるのに、
新井サンがいなくなることで、移籍に
拍車がかかっちゃうんじゃないか・・・。
かつて新井サンが兄のように慕っていた
金本を追って阪神に行ったように・・・。

丸は千葉出身で巨人ファンだった
らしいから、移籍しても不思議はない
ような気はするけど、守備の名手、
菊池までいなくなっちゃったら・・・。

新井サン、やっぱり引退もうちょっと
待ってくれませんか。

もしくは、コーチとかどうですか?


 

やっぱ新井サン

f:id:peraichikun:20180910214149j:plain

メジャーリーグ1年目から周囲を
驚かすほどの大活躍の二刀流大谷選手。
投げても打っても走っても超一流。
おまけに甘いマスクで性格も良い。

二刀流で色々言われたり、
ケガで不安視されても、
ひょうひょうと結果を出していく。
完璧すぎる。

 

そんなパーフェクトヒューマン
大谷選手のニュースの裏で、
先日報道された衝撃ニュース。

そう、我らがカープ新井サンの
今シーズン限りの引退。

みんなからイジられ、
愛されキャラの新井サン。

今でこそ、2000本安打という大偉業を
成し遂げた選手になったけど、
ドラフト6位でカープ入団当初は、
打てない、守れない、のいいトコなしで、
当時の監督達川からは

「絶対3年以内にクビになる」

と言われるほどの
冴えない選手だったらしい。

 

そんなところから、
謙虚な姿勢で、手のマメが何度も
潰れるくらい誰よりもバットを振り、
泥だらけになるまでノックをし、
それは血のにじむような努力を
してきたんだろうと思う。

 

早々から注目を浴びてスター街道を
ひた走る大谷サンも、
もちろん想像できないほどの
努力をしてると思うし、憧れる。

 

だけど、やっぱり新井サン、
俺は好きだな~

f:id:peraichikun:20180910214817j:plain

なんかすごい勇気づけられる。

 

俺の人生、金ナシ、夢ナシ、彼女ナシの
ナイナイ尽くしの人生だけど
せめてこのブログだけは、
手にマメができるほどコツコツ続けていこう。
そう思った。

 

・・・、でもパソコンでマメできるっけ。

 

 

ギャンブラーハマーン

f:id:peraichikun:20180909023022j:plain

バイト先の派遣社員ハマーン
(50代)は、競艇が好き過ぎて、
平和島に住むというくらいの
ギャンブル好き。

話を聞くと、過去に
一日200万勝ったことがあるらしい。

 

そしていつも、
「次の休みはいつだ~?
 今度、競艇に行こう!一日200万だぞ~」
と誘ってくる。

俺は、競艇の知識は一つもないけど、
200万という甘い言葉に惑わされていた。

 


そしてある時、
ギャンブラーハマーンは、
後楽園のWINSに(競馬の)馬券を
買いに行こうと誘ってきた。
金のない俺は買う気はなかったが、
しつこく誘うので付いていった。

ハマーンはオッズをチラッと見ると、
「1,4,5だな。これ買えばくるよ~」
と自信たっぷりに耳打ちしてくる。

決めるの、はやっ!
テキトーかと思ってしまう早さで決める。
競馬の玄人はこうなのか。

しょうがない・・・
騙されたと思って買ってみるかと
なけなしの千円で購入。

そして、レース終盤。

「いけぇ!オラァ!いけぇ!!」

隣で中継映像を見ているハマーンは、
急に人が変わったように、熱狂し始めた。
歯をむき出しにして叫ぶ姿は、
まるで獲物を見つけたクマ。

「バカ!! なんで4がこねぇんだよ!
 直線で抜かれやがって! ボケ!!」

 

 

そして結果は・・・・・・

 

 3頭とも着外。

 

 

 え゛ーーーー、
やっぱ騙された~。

 

俺の、千円が・・・・・・。

f:id:peraichikun:20180909023252j:plain

 

レースが終わり、元の姿に戻ったハマーンは、
予想を外したことなど一切無視して話し始めた。

 

「今度、競艇やりに行こうな~」

 

いや、もう行かねえよ! !

 

男らしさアピール

 

f:id:peraichikun:20180906224532j:plain

 

「う“~~んん」

 

新入生の中で一番可愛いと評判の
大学生マリが棚の上のグラスを取ろうと、
小さな体と手を思いっきり伸ばしている。

しかし、全く届かず、今度は踏み台を
持ってきて取ろうとするが、それでも届かない。

 

「ぺらいちさぁ~ん、取ってくれませんかぁ?」
マリが甘えた声を出す。

 

こういう時、背が高いというのは役に立つ。
ひょいっとグラスを取ってマリに渡す。

 

「はいよ」
「わぁ~ありがとうございます!
 背が高くていいなぁ~」
「別にこんなの、なんでもないよ」

f:id:peraichikun:20180909021219j:plain

照れながらもまんざらでもない。
それに、女の子に“ぺらいちさん”って
呼ばれるの、悪くないな・・・。

 

 

別の日。

「う“~~ん」

 

マリがまた唸っているので、覗いてみると
キャップ式のワインのフタが固くて
開けられないようだ。

 

マリは振り返って、俺を上目遣いで見る。

 

「ぺらいちさ~ん、開けられますぅ?」
「ええよ」

 

そんなの楽勝~~。

しかし、いざ開けようとすると、回らない。
さらに力を入れるが、ピクリともしない。

 

「あれ?」

 

マリが苦笑いしながら俺を見ている。

 

「ちょっと手に油が・・・」

 

手を拭くフリをして、心を落ち着け・・・
渾身の力を入れる。

 

ん“~~~~~~!!

 

ダメだ、ムリ・・・・・・。

苦々しい顔で見るマリの目がイタイ。
まあさ、これ硬すぎだし。
誰がやってもムリ、、でしょ。

 

「ごめん、これムリだわ・・・」
「え~、ダメですか~」

 

そう言いながら、マリが軽くフタをひねった。

 

 

カリッ!

 

「あっ! 開きましたっ!」

 


「あ・・・・・・」

f:id:peraichikun:20180909021717j:plain 

 

 

 

 

俺の名は。

 

バイトに入って数週間。

京都出身の演劇フリーターのヒロセに、
俺が以前、役者をやっていたと
知られてから数日間は、変にかしこまられ、
事務所を紹介してくれとせがまれていた。

「オノさん! 俺、竹内涼真と同じ事務所で
 いいです! お願いします!」

f:id:peraichikun:20180906215459j:plain

 

はっ? それたしかホリプロじゃん・・・。
どんだけ高望みだよ! ムリ!
ていうか、俺そんなコネクション持ってないし。

「いや、俺役者やってたって言っても、
 ただの小劇団の一役者だから。
 一人も有名人と共演したことないし」
「は? そうなん?」

俺に媚びる必要がないと知ったヒロセの
切り替えは早く、もとの関西弁のタメ口へと
一瞬で戻った。

「そういや、オノちゃんは、下の名前なに?」
「平一・・・」
「ヘイイチ? 呼びづらっ!」
「いや、オノさんでいいよ」
「いやいやいや。俺、敬語きらいやん?
 壁失くしたいやん。う~ん・・・どないしよ」

ヒロセは腕を組み、
俺の方をジロジロ見ながら唸っている。

うわー・・・めちゃめちゃ考えてるし。
いいのに、そんなの。

「せや!!!」
ヒロセは、ひときわ大きい声で言った。

「へいいち改め、ぺらいち!!!」
「はぁ?」
「ええやん! 体型もペラッペラやし!」

うわ・・・俺の一番気にしてるところを。
嫌だ、そんなあだ名・・・、絶対に嫌だ!

「アカンわ・・・、ピッタリやん」
ヒロセは自分で言ったことに
腹を抱えて笑っている。

こいつ・・・。


f:id:peraichikun:20180908001915j:plain



しかし、ヒロセは俺のことなど眼中になく、
腹を抱えながら他の大学生の方に走っていく。

「なぁーーーー! みんな聞いて聞いて!!
 オノっちのあだ名! ぺらいち!
 ぺーーらーーーいーーーち!!!」
「あ、おいちょっと!」

そんな大声で・・・、くそぉ~。

「え? なになに?」
ヒロセの大声を聞きつけて、バイトの
大学生たちがぞろぞろと集まってくる。

「ぺらいち?」

うわー、女子学生も来たよ・・・。
あー、もうダメだ。俺のバイト生活終わったわ。
これから大学生に「ペラペラ」とバカにされて
過ごさなきゃいけないなんて・・・。

「えーーー! ぺらいちだって~~!!
 なんか、かわいくない?」

え?

「うん! なんか呼びやすい! ぺらいちさんって」
「めっちゃかわいい!!!」

ほ、ほんとにぃ~?

f:id:peraichikun:20180906220312j:plain


「せやろ! じゃ、ぺらいちで決定で!!」


し、しまった・・・。


ツタヤあるある?

 

先週、近所のTSUTAYAさんで、
なんと新作映画キャンペーン!
新作8本を800円で借りれるなんてラッキー!

さっそくその日に、2本鑑賞。
余裕ブッコいてたら、
返し忘れて延滞料1,600円・・・。

キャンペーンだからって、
調子こいて8本も借りるんじゃなかった。

f:id:peraichikun:20180906225007j:plain


めっちゃ損しとる・・・。